ヴィーガン・ダイエットと聞くことがありますが、フランスでも随分と行っている人がいます。
特に弱年齢層の人達は関心を持っています。
このヴィーガン・ダイエットの特徴は、瘦せたいという肥満対策で行うのではなく、メンタル面で食べられないで行うことが多いのです。
フランスでは特に肉の消費が多かったということもあり、ある意味で反動ともいえます。
このダイエットを始めて、多少体調が悪くても続けてしまうことや、また何か月も継続すると体に悪影響があり得ます。
ただ、やり方次第ではメンタル面でも、身体にも非常にバランスの良い状態の人もいます。
ヴィーガン・ダイエットの成功例もご紹介します(^^♪
ヴィーガン・ダイエットとは
ヴィーガン・ダイエットはベジタリアン(菜食主義者)と混同されていますが、これら2つは別ものです。
ベジタリアンとの違い
ベジタリアンとの決定的な違いは、ヴィーガン・ダイエット者は全く肉そして卵や、乳製品に至るまで食べないことです。
ヴィーガン・ダイエットが流行った背景には、動物の虐待があったことによる、拒絶反応で、肉を食べないことにした考えです。
残虐な動物のとさつ行為を、肉をたべないことで無くせる、なくしたいと考える人が、このダイエットをしていることが多いです。
コトバンクではヴィーガン(ビーガン)について以下のように定義をしています。
ベジタリアン(菜食主義者)のうち、畜肉・鶏肉・魚介類などの肉類に加え、卵や乳・チーズ・ラードなど動物由来の食品を一切とらない人。ピュアベジタリアン。 引用先 コトバンク/ビーガン
コトバンクではピュアベジタリアンと言っていますが、先ほど言いましたように、ベジタリアンであれば、肉や魚などの動物の食品は食べなくとも乳製品は摂ります。
しかしこのヴィーガン主義者は、牛乳や卵などの乳製品も、はちみつも食べないのです。
そうなってくると野菜や豆のみになりますので、蛋白質源が恐ろしく限られてしまいます。
単純にダイエットをして瘦せようと思い、脂質であるバター・オイルを摂るのを止める人もいますが、油ではない乳製品のチーズも食べないとなると、制限品目が多くなるのが現実です。
動物の肉類だけではなく、動物の派生品である乳製品を食べなくなるには、1990年代に起った「狂牛病」という社会状況があります。イギリスで発症した伝染病でした。
ヴィーガン・ダイエットは狂牛病が原因?
狂牛病は、約20年も前になりますが、1996年3月にイギリスで起こりました。
死亡した動物を家畜の肥料に使ったことから、その肥料を食べた牛に伝染し、その牛肉から人間へも感染したのです。
フランスは、イギリスからの牛肉や、牛肉関連の食品全ての輸入禁止条例を出しました。
にもかかわらず、224人の死者を出し、そのうちフランスでも25人の死者をだすことにもなったのです。
欧州の酪農家、牛肉関連の業者にとっては、売り上げが落ち、業界の将来の未来が見えなかった時期でした。
1996年3月20日、英保健省大臣が英下院議会において、「クロイツフェルト・ヤコブ病患者10 人の発病の原因が狂牛病に感染した牛肉であることを否定できない」と狂牛病は、ヒトに経口感染するらしいとの見解を明らかにしたのが初めである。 引用先 : https://ja.wikipedia.org/wiki/牛海綿状脳症
狂牛病が家畜だけではなく、人間にも伝染すると結論づけられ、牛肉の消費が落ちたのは確かでした。
それも今から20年以上も前のことですが、当時は伝染を危惧して肉類を食べない人は確かにいました。しかし、そんな狂牛病を危惧してその後も肉類を食べれなくなった人は確かにいます。
ダイエットには流行りというのはあり、ヴィーガン・ダイエットが流行っているのは事実です。
ヴィーガン・ダイエットのメリットとデメリット
ヴィーガン・ダイエットのメリットは、脂肪分の多い肉の食べ過ぎを予防でき、循環器系の病気の予防にはなります。
フランスではステーキとフライドポテトは人気の料理です。
このような脂肪分が多くなる食事をしている人にとっては、ヴィーガンダイエットはいいダイエットです。
しかし、デメリットは、肉や乳製品が摂れないことです。
蛋白質を摂らないと筋肉や骨格の形成ができない、しずらいという事実があります。
マクロの視点から、デメリットは、
マクロ栄養の視点
食品には3大栄養素の
- タンパク質(体の組織や抗体の原料)
- 炭水化物(筋肉や脳の動力源)
- 脂質 (皮膚の保護、体温の維持)
があり、肉は蛋白質の部類です。
蛋白質には、肉の他に、魚、卵、豆腐、乳製品などがあります。
この図では、右側上の「肉、魚、卵」の部分が蛋白質です。
大まかな蛋白質の働きは、筋肉や、筋、腱などの形成です。
大豆製品や野菜でのみで蛋白質を摂取するのはかなり困難です。
肉には、牛肉・豚肉・鳥肉がありますが、肉を食べることで蛋白質を摂取でき、以下の働きがあります。
蛋白質をイメージすると、体を作る、筋肉を作るとイメージします。しかし、筋肉だけではなく、血管、筋や鍵のを作る栄養素としても重要や役割があります。
ダイエットを行い、何か月から数年行い、再度肉を食べる食事に戻した人もいます。
続けていけなくなった理由には以下のことがありました。
- 筋肉が減った
- 筋が腱が痛くなった
- 坐骨神経痛になった
筋肉が減るのは想像ができますが、腰痛や坐骨神経痛になるなど、想像しにくいですが、実際になってしまった人もいます。
体の各部の骨を筋肉で覆い、支えているのが腱や筋ですが、その筋や鍵がしっかりできなくなることで、骨と筋肉のバランスが悪くなります。
坐骨神経痛などの症状は、体重増加や減量が急激になっただけでなる場合もありますし、このような腱や筋の減退でもなってしまうということです。
また、野菜を食べることでお腹が痛くなるというのもピンとこないですが、野菜の中には繊維質が多い野菜も多いです。
繊維が多い野菜の消化には時間がかかります。また生野菜には体が冷えるのもあります。野菜の食べる量により腹痛にもなってしまうということです。
消化には、蛋白質、炭水化物、脂質のそれそれがバランスよく食べることで、体が上手く機能していますが、メインに野菜だけというのは、難しい状況になるということです。
ミクロ栄養の視点から
マクロの視点以外では、ミクロ栄養の面で、ビタミンやミネラルです。
ビタミンやミネラルも体になくてはならないものです。
ビタミンには、ビタミンA~B.C.D.E.K~などありますが、食肉をとるこで摂取できるビタミンには、
などと、牛肉、豚肉、鶏肉などの肉にはビタミンB群が多く含まれていますし、脂溶性のビタミンAは特に野菜・果物だけでは不足しがちなビタミンです。
実際に、肉類や乳製品を食べないと、ビタミン類やミネラルが不足することになります。
不足すると、
ビタミンA | 夜盲症、角膜上皮や結膜上皮の角質化や免疫機能の低下など、また粘膜上皮の乾燥などから感染症など。 |
ビタミンB1 | 糖質のエネルギー代謝が滞り、疲労物質である乳酸がたまって疲れやすくなるなど。その他、脚気(かっけ)。 |
ナイアシン | 別名ビタミンB3.日光に当たりやすい顔や手足に炎症がおこったり、下痢や精神神経障害など。 |
ビタミンB6 | 湿疹、舌炎、口角炎などの皮膚炎や、神経系の異常(成人では、うつ状態、錯乱、脳波異常、けいれん発作)、貧血、免疫力低下、リンパ球減少症など。 |
ビタミンB12 | 巨赤芽球性貧血(悪性貧血) 、かなりの偏食をしないと、ビタミンB12不足にはならないが、肉を食べないと可能性あります。(貧血の90%は鉄欠乏性です) |
パントテン酸 | 成長障害、副腎障害、手足のしびれや灼熱感、頭痛、疲労など。 |
ビタミンK | 血液凝固に時間がかかるなど。 |
亜鉛 | 成長障害、味覚障害や貧血、皮膚炎、免疫機能障害など。 |
鉄分 | 酸素を運ぶヘモグロビンの量が減少し、体内に十分に酸素を届けることができなくなり、疲労しやすくなりなど。 |
などの症状です。
参照先:厚生労働省、総合情報発信サイト
ただ、 では、ヴィーガン・ダイエットを行う人全てが、健康的な生活が無理かというと、そうではありません。
中には、生野菜だけではなく、煮豆を潰してつくるハンバーグ、豆腐など、動物性の食材を使わずに、血液検査を行っても大丈夫な人も実際にいます。
しかし稀です。
ヴィーガン・ダイエット食品が、スーパーで食材が売っているわけではないですし、バランスがとれたものにするには、自分であらゆる食材使って作るわけですから、知識、時間があり、調理が出てき始めて可能な領域となります。
まとめ
ヴィーガン・ダイエットをまとめました。
ダイエットというと、肥満対策がほとんどです。
中年にもなるといろいろなダイエットをとりいれていき、それで瘦せようとします。
しかし、このヴィーガン・ダイエットは肥満対策ではなく、動物の肉をもう食べられなくなり行うというメンタルな面が強く反映されています。
行う前には、筋肉量が落ちることで起こる坐骨神経痛や、腹痛などがあるとは想像しないで始める人もいるということです。
であれば、普通のバランス良く食べて、瘦せていきたいですね。