Sakurakoのグルメなフランスブログ

フランス生活とフランス料理・アラフィフ美人

ラクレットチーズのお薦めの種類~家庭での食べ方まで詳しく紹介



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ラクレットとはラクレットチーズを使った料理のことです。

フランスでは冬の定番のチーズ料理で、家庭でも専用の鉄板のプレートで、ぐつぐつチーズを焼いて食べるのです。

このラクレットには、フランスチーズのサヴォア地方のチーズを使います。ずっしりとしたチーズなのですね。

ラクレットチーズとはどんなものなのか、ラクレット料理に使うチーズの種類や溶かし方、家庭での美味しい食べ方、生の食べ方もご紹介したいとます。

部屋の臭いについても、お話しします。

では、早速見てみましょう。(^^♪

ラクレットチーズはどんなもの?

マスタード入りラクレットチーズ、生ハム

ラクレットチーズを溶かして食べる料理を、ラクレットといいます。

ラクレットは鍋と一緒で、何時間もテーブルを囲んで食べる料理です。

食べ方は、テーブルに置いたプレートにチーズをのせて、溶けてグツグツしてくるのを待ってジャガイモにかけるだけです。

テーブルを囲んで食べるのは、何故か人の気持ちを和やかにさせる、不思議な力があるものだと思います。

ラクレットというチーズの名前と意味

ラクレットチーズは、フランス東部のサヴォア地方で作られているチーズのことです

言い方でややこしいのは、「ラクレット」というのが料理の名前で、使うチーズの名前もラクレットなのです。

左がラクレットチーズのプレーンタイプ。右がルブルション。

まず、ラクレットチーズは大型の円形チーズです。

ラクレットの語源は、暖炉があった時代には、大型のチーズを半分に切って、それを暖炉で溶かして、それをひっかいてお皿にとっていました。

レストラン出てきた大型ラクレットチーズ

レストランでなら、こんな大型のチーズででてきます。

この大型のチーズも、ヒーターで溶けてきた部分のチーズをひっかいて、お皿にとり、ジャガイモにつけて食べます。

フランス語「racler」という、ひっかくという動詞から意味がきています。

ラクレットチーズの産地

ラクレットチーズは、初めはスイスで作られていました。

スイスのValais(ヴァレ)という山々で作られていたのが、1874年にラクレットと名前がつけられたのです(^^♪

そしてお隣のフランス側ではサヴォア地方で作られるようになりました

 

スイス側(緑の○)では

ヴァレのラクレットといいます。

フランス側(オレンジの○)では、

サヴォアのラクレットです。

では、スイス産とフランス産でどっちがいいのかといえば、どちらの国で選ぶよりも、ラクレットチーズの質で選ぶべきです。

ラクレットに使うチーズの種類

ラクレットには、ラクレットチーズの他に、使うチーズにはいくつかあります。

代表的なもので、

  • サヴォアのラクレット(Raclette de Savoie)
  • モルビエ     (Morbier)
  • ルブルション   (Reblochon)
  • リヴァロ         (Livarot)
  • モンドール    (Mont d'or)

があります。

それでは、それぞれのチーズの特徴についてです(^^♪

【ラクレットチーズ/定番のおすすめチーズ】

ラクレットは食べやすいチーズです。

サヴォア地方のチーズには、この(圧縮された生乳無殺菌タイプで、パット・プレッセ・ノンキュィット(pâtes pressées non cuites)というタイプが多いです。

重厚なチーズ、圧縮された生乳無殺菌タイプです。

サヴォア地方はアルプス山脈にありますので、牛が山で放牧されているのが特徴です。

その牛乳で作ったチーズです。

下がラクレットチーズ、上がモルビエ

今でこそ冬は外出できますが、昔は冬の間は、村に閉じこもる生活でしたので、そんな環境で長期保存をできるチーズ作りに励んだのですね。

アロマの香りがしてクリーミーで雪印のプロセスチーズのような弾力があります。

長期保存のチーズなので、周りが固くなっています。

それをホットプレートで焼いて溶かすので、その硬い部分に「こく」があるのですね。そして味が濃いわりには癖がありません。

このラクレットは乳牛100%で熱加工はしていませんので、風味がありフルーティーです。

熟成期間は3か月以上で最長3年です。現在は牛乳を加熱処理するメーカーも出てきているようです。

ラクレットチーズはウオッシュタイプ(外側を塩で洗ったチーズ)で形状は、

  • 直径が30㎝、高さが7㎝
  • 重さが6キロくらい

です。

値段が他のチーズに比べて一番安いのも魅力ですね。

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【フランスのスーパーでのラクレットチーズの値段】

フランスのスーパーで売っているラクレットチーズは、このようにカットをしてパックになっています。

 

一人で大体200グラムを食べます。1パックが400グラムですので、二人分で、値段が約3.5ユーロ(約450円)です。日本での値段は大体4倍です。

次のチーズです。

【モルビエ・チーズ/定番のチーズ】は、サヴォア地方の北にあるフランシュコンテ地方のチーズです。

モルビエチーズは同じく、圧縮された生乳無殺菌タイプです。

1801年に創作されましたが、当初は牛乳を回収するのに時間がかかり、朝に回収した牛乳を混ぜて型に入れ、埃がかからないように「灰」を上にかけて保護していました。

そして灰を取って、午後に混ぜた牛乳を上に加えていました。

牛乳は熱加工はぜず、凝固させ圧縮して型に入れて取り出し、約45日間熟成させた高原のハードタイプです

真ん中の線のようなものは、当時のモルビエと同様に、植物灰の線状に見えるようにしているものです。

ラクレットチーズと同じく大型のチーズです。香りはフルーティーで酸味と苦みが程よく、柔らかくしかし弾力がある食感です。

バリエーションをつけたいと言う場合には、このモルビエがお薦めです(^^♪

形状は

  • 直径が30~40㎝、高さが5~8㎝
  • 重さが5~8キロくらい

 

です。

次のチーズです。 【ルブルションチーズ/クリーミィーなチーズ】はサヴォア地方のチーズです。

 

 

ルブルションは型で成型した外側がウオッシュタイプです。

その発祥の年は1501年と言われています。

モルビエと同様に牛乳100%で、牛乳は熱加工ぜず、凝固させて型に入れて取り出し、乾燥させたものです。外側は塩水で洗い乾燥させたウオッシュタイプです。

ラクレットチーズと同じアルプス山脈のチーズですが、小ぶりで、ラクレットチーズほど固くなりません。

保存してもクルミの香りがあり、外側は堅そうに見えますが、クリーミーで柔らかい食感です。セミハードです(^^♪

少し味がおとなしく感じられますが、クリーミーさで人気のあるチーズです。何種類も食べてみたい時には、これを加えるのをお薦めします。

形状は

  • 直径が13㎝くらい、高さが3㎝くらい
  • 重さが400グラムから500グラムくらい

です。

次のチーズです。

【リバロチーズ/人気のチーズ】は、ノルマンディー地方の特産物です。

 

 

 

これまで書いてきた3点は高原チーズですが、このリバロは「カマンベール」で有名なノルマンディー地方が産地です。

上のルブルションと同じで、型で成型した外側がウオッシュタイプです。

ノルマンディーは海岸にある平野ですので、長期保存する為に作られたチーズではありません。

背が高く円形の筒状になっているタイプなので、そのままオーブンで焼いて食べられる人気のチーズです。

次のモンドールと比べられますが、ウオッシュタイプのこの黄色い周りのねっとり感があります。

脂肪分が高く、柔らかいので、崩れないように外側には、「イグサ」の一種で巻かれています。味は酸味があり、食感はとろけるように柔らかいです。(^^♪

木の小箱に入っていますので、そのままオーブンで焼けますし、テーブルに出したときにオシャレ感がありますよ。

そのままスプーンですくってジャガイモにかけます

モンドールと比べれば値段も安いです。

オーブンで焼く場合は、白ワインをスプーン一杯かけて、約200度で約30分で焼いて出来上がりです。

形状は、

  • 直径8㎝から20㎝で、
  • 重さは200グラムから1.2キロ

です。

次のチーズです。 【モンドールチーズ/小箱入りの高級チーズ】は、サヴォア、ジュラ地方のチーズです。

 

モンドールもリバロと同様、型で成型した外側がウオッシュタイプです。

その発祥は1280年と言われています。冬にだけ出回るチーズで、チーズの生産家は、春夏にモルビエを作り、冬にこのモンドールを作るというようにしています。

リバロと同様に乳牛100%で、牛乳は熱加工はぜず、凝固させて型に入れて取り出し、乾燥させたものです。

外側は塩水で洗い乾燥させたウオッシュタイプです。

 

モンドールは、「トウヒの木」で作った薄い箱に入っており、トウヒの木の皮を薄く切ったものを、チーズに巻いて、箱の中に入れます。

トウヒの香りがチーズに移るのがこのチーズの特徴です。味は少し酸味があり、白ワインと焼かれてフルーティーになります(^^♪

ラクレットといえば、一番最初のラクレットチーズをお薦めしました。しかし少し高めですがこのモンドールも、冬限定品ですのでお薦めのチーズです。

木の小箱に入っています。

形状は、

  • 直径11㎝~33㎝で、
  • 重さ480グラム~3.2キロ

です。

オーブンで焼く場合は、箱にセロハンがついていれば、剥がして、チーズの真ん中にスプーンで穴を開け、白ワインをスプーン2杯をかけて、約180度で約30分焼いて出来上がりです。

モンドールは、外側のセロハンをとり、真ん中にスプーンで小さな穴を開け、白ワインをスプーン2、3杯かけます。

180度で30分オーブンで焼くとこの位ふっくらと焼き上がります。アルミ箔で覆わなくても、箱は焼き崩れません。

ラクレットチーズに比べて、かなり柔らかいです。熟成期間が短いぶん水分が多いのです。

モンドールチーズは味がライトで繊細です。

付け合わせのジャガイモも、粘りのある甘味がある、このような赤色(中は黄色)のジャガイモなどがお薦めです。

食べきらないで残れば、蓋をして翌日にまたワインをかけてまた15分位オーブンで温めればいいですね。

【フランスのスーパーでのモンドールの値段】

モンドールのチーズは、丸形の木箱に入っています。

1箱が545グラムで、値段が約6.9ユーロ(約900円)です。 ラクレットチーズと比較しても、高いのですが、木箱入りで、味が上品です。  

  モンドールは夏には出回っていなく、冬だけです。

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ラクレットチーズの食べ方は?

ラクレットチーズの食べ方は、このようなホットプレートで、溶かしてジャガイモにかけます。

ラクレットチーズの溶かし方

プレートがなければ、小型のフライパンがいいです。

食べ方は、自分のお皿に、皮を剥いたジャガイモと、好きなハムやサラミを乗せます。

チーズが温まってトロトロになったらジャガイモの上にかけて食べます。

プレートは、上でも、真ん中でも、どちらでもチーズを溶かせ、野菜も、どちらでも焼けます。

付け合わせは生ハムがメインです。その他に、サラミなどもあります。

生ハムだけだと、予算もかさみますので、生ハムは少しにして白いハムや、ソーセージなども付け合わせにしてOKです(^^♪ 

その他に、野菜もプレートの上で焼いたりもできます。

生ハムも一緒にプレートで焼くこともできますが、生ハムを焼くと風味が落ちますので、管理人は、チーズだけを焼いてジャガイモにかけて、後で隣に生ハムを添えて食べます。

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ラクレットチーズは生で食べられる?

チーズですので、勿論生でも食べられます。 美味しいです。

ただ、冬に食べるなら焼いて溶かした方が美味しいなと思います。😊😊

生の食べ方は、茶色の周りの部分は取り除いて食べます。

チーズの皮の食べ方はこちら↓の記事を参照してください。

www.sakurakodesu.xyz

 

ラクレットと飲み物とお薦めのワイン

【チョイス1】チーズがサヴォア地方ですので、ワインもサヴォア地方のワインで合わせても良いですね。軽めのワインで、フルーティーです。

 

【チョイス2】先ほどの真ん中に黒っぽい線が入ったモルビエチーズがある、フランシュコンテ地方の特産の黄色いワインがあります。

その名もジュラ地方の「黄色いワイン Vin jaune」と言います。

この黄色のワインには癖があります。好みで飲み難いと感じる人もいます。保存期間が長く、熟成して深みが出てきます。

【チョイス3】ボージョレー・ヌーボーは11月にのみ出回りますが、ヌーボーがついていない「ボージョレー」は通年で売っている軽めの赤ワインです。

チーズとボージョレーのフルーティーさが醸し出す協奏曲をどうぞ(^^♪

【チョイス4】リバロは脂肪分が高いノルマンディーのチーズなので、赤ワインでも渋みのないボージョレーは合いませんので、濃い目の

  • ボルドー
  • 南仏のカオール
  • スペインワイン

などがお薦めです。

脂肪分の多いチーズには、しっかりタンニンのあるワインで合わせてください(^^♪

ラクレットチーズの保存方法

 

保存は冷蔵庫なら2、3週間。冷凍なら3か月は大丈夫です。

冷蔵庫で保存する場合は匂いがつきますので、匂いが移っても大丈夫な物の横に置く方が良いです。

翌日に食べられるようであれば、残りのチーズをトースターで、パンとチーズと焼いただけでも美味しいですね。

ラクレットのチーズの量ですが、一人で大体200グラム位食べてしまいます。チーズが安く手に入れば別ですが、楽天の通販で値段は1キロで大体6000円です。

1キロを買って人数分量を計算して、小分けにして食べない分はラップに包んで冷凍保存すれば、何回かで楽しめて良いと思います。

ラクレットチーズを食べたら部屋が臭いとき

ラクレットをすると、部屋に臭いがこもり、臭くなります。

食べている間は匂いを感じませんが、翌日に外出して家に戻ってくると「臭い」と感じます。

ラクレットチーズは熱処理をしないで作った「圧縮された生乳無殺菌タイプ」のチーズで、それを長時間プレートで直接焼くので、チーズが持っている香りが焼いている間に臭いになるのですね。

これはラクレットチーズに限らず、どのチーズでも、長時間プレートで焼けば臭いが部屋につきます。

チーズフォンデュという料理もありますが、プレートで焼かないので、その分臭いも少ないですが、それでも臭いはあります。

でも大体2、3日で無くなります。窓を開けて空気を入れ替えれば臭いは早くなくなります。

 

まとめ

ラクレットにお薦めのチーズ種類と、家庭での食べ方をご紹介しました。

ラクレットに使う5つのチーズ

  • サヴォアのラクレットチーズ(Raclette de Savoie)
  • モルビエチーズ      (Morbier)
  • ルブルションチーズ    (Reblochon)
  • リヴァロチーズ          (Livarot)
  • モンドールチーズ     (Mont d'or)

をご紹介しましたが、その中でラクレットチーズが一番値段も手ごろで、食べやすいと思います。

ホットプレートで焼いている間に、クルートという外側の固い部分が溶けるのが何とも言えなく、管理人は好きなのです(^^♪

ラクレットは非常に簡単に作れて人気のある料理です。食べ方はとても簡単です。

それに、部屋が臭くなっても、美味しいものは食べたいです。 高原で出来たチーズの魅力を是非どうぞ!

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