バゲットはフランスでは日常食です。
みんなフランスではブランジュリーまで買いに行っています。
フランスパンの種類の名前をご紹介します。
フランスパンの種類と形状
「バゲット」、「ブール」、「バタール」とか「パン・ドゥ・カンパーニュ」と形にもよります。

フランスパンの種類と形と材料
フランスパンの種類は数十種類はあり、フランスパンを作る上でいくつか規定があり、フランス全土で同じ作り方をしている共通点はあります。
パンの材料は、
- 小麦粉
- 水
- 塩
- 酵母
を使っています。
種類は、形よりも、材料がどうなのかで呼び方が違っています。
- パン・コンプレ(精製されていない小麦粉である全粒粉で作ったパン)
- パン・グリ(全粒粉と他の小麦粉を混ぜて作ったパン)
- パン・ブラン(白パンといって、精製した小麦粉で作ったパン)
- パン・セレアル(小麦粉以外のライ麦のような粉を混ぜて作ったパン)
- パン・ルヴァン(酵母を使ったパン)
- パン・フランセ(バゲットなどのパン)
パンの形は様々ですし、呼び方は地方によっても違います。ただ、バゲットに関しては、重さ、直径などいくつか規定されています。
バゲット(パン・フランセ)
フランスパンの名前で通っている、「バゲット baguette」です。特徴は、細長く外側が固くなっています。

このフランスパンがフランスでは主食です。
パリのパン屋さんでは、朝から晩まで何回もこのパンを焼いています。
地方では朝だけという場合もありますが、パリであれば、ほぼ焼きたてを買えます。
このバゲットを含めて、直径と長さで姉妹(兄弟)がいます。
パリジャン(ないしは、フルートと言い、重さ400グラムまで)
バゲット(重さ250グラムまで)
フィセル(重さが125グラムまで)
デゥミ・バゲット(ないしは、デジュネットと言ってバゲットの半分の長さ)
となっています。
それでは、形別のパンを見ていきましょう。
フランスパンの形・丸い形
ブール
「ブール」は丸型の平べったい形のパンのことです。フランスでバゲットの次によく食べらているパンです。

表面の模様はなにもないか、もしくはこのように表面をカットして模様を入れています。

中は、バゲットと同じく、柔らかいです。

表面に模様が入っていないものも、丸型ならブールです。
上の2点のブールでも、白の小麦粉を使っています。
同じブールでも精製度を下げた小麦粉を使った黒パンに近いのもあります。
パン・ドゥ・カンパーニュ
ブールと形は一緒ですが、黒パンに近い、パン・ドゥ・カンパーニュです。
名前が「パン・ドゥ・カンパーニュ」といい、カンパーニュと名前がついているのは、保存期間が長く食べれるパンのことをいいます。

このパン・ドゥ・カンパーニュに使う小麦粉は、白の小麦粉と、小麦粉に対し最低10%の、ライ麦粉か、T110の粉を混ぜています。ライ麦粉かT110のどちらを使うかの規定はありません。
形は、ブールですが、素材に全粒粉を使っていますので、パン・ドゥ・カンパーニュです。
フランスパンの形・長太い形
ブロ
「ブロ Boulot」は細長のパンで、北フランスのノール・ドゥ・パ・ドゥ・カレ地方で作るパンです。
形がバゲットとブールの中間くらいで、味は白パン粉を使っていれば、ブールと味は一緒です。

中は、ブールと一緒で柔らかいです。
バタール
「バタール Bâtard」は、定義が難しパンで、これと言った形も小麦粉の規定もありません。
バタールでも、白い小麦粉を使ったものです。

切った中は、白いです。

小麦粉に使う種類は色々です。
上がバタール・コンプレで、下がバタール・ドゥ・カンパーニュです。
つまり上の方は、全粒粉で作っているのはわかりますが、下のバター・ドゥ・カンパーニュは、小麦粉の精製度はわかりません。
また、バタールとして真四角に近いものもあります。下のは、「バタール・カンパーニュ」といって、ライ麦粉が入っています。

カンパーニュですので、ライ麦粉か全粒粉が入っているということですね(^^♪
パヴェ
「パベ・コンプレ」は、全粒粉を使ったパンで、パヴェと言っているのは、四角い固まりのことです。

中は、全粒粉ですので、茶色です。外には、麦をふって焼いています。
ここまで、定番の形をしたパンを見てきましたが、次に丸型のパンをみてみましょう。
フランスパンの形・リング形
パン・ドゥ・マルゲリット
「マルゲリット」は、お花の花びらのような形です。
型の中に、小さく丸めたパン生地をいれて、膨らんでくっついた形で焼き上げます。

これも、小麦粉の種類の規定はありません。
このリング型は、「クローン Couronne」とも言っています。
王冠の意味です。パンでは、「クローン・リオネーズ リオンの王冠」と「クローン・ボルドレーズ ボルドーの王冠」の二つがあります。
クローンは、ボルドー型で、目印は、中の穴になっている部分から、王冠の部分に生地を載せているからです。
またクローンは、「ガレットデロワ」の時期に、南仏でケーキとして作られます。

これは、クローン・デ・ロワといって、砂糖も入っている甘めのケーキです、上には乾燥果物のコンフィが沢山載っています。
パン・ドゥ・ディエップ
「パン・ドゥ・ディエップ」は、円形で真ん中から周りにかけて線が入っているパンです。

外からみると固めに見えますが、柔らかく、使っている小麦粉も白の小麦粉です。
味は、どちらからというと、ミルクパンやブリオッシュに近いです。パリでも作っているパン屋さんが少ないですので、雑誌にも掲載されていません。
パン・ヴィエノワ
パン・ヴィエノワは、ウイーンからフランスに入ってきたパンです。
フランスでもこの甘めのパンは、デザート感覚のパンとして人気がでて、あっというまにパリに広がりました。

チョコレート入りのヴィエノワパンです。
まとめ
フランスパンの種類と形状をご紹介しました。
フランスではバゲットが主食で、ほぼ毎食に食べるパンですが、最近は、ライ麦粉パンもどんどんでてきて売れています。
グルテンフリーのパンもあります。 こちらの記事にまとめました。