母の介護に関わって5年になりますが、ケアマネさんは今の方で4人目です。
一時は、半年で次の方を見つけた事もありました。
介護をしていると親とのやり取りでストレスを感じてしまいます。そんな時にはケアマネさんへは色々と相談をしたいものです。
ところがケアマネさんを信頼できなくなると、お付き合いをしていても、両者にとって良い関係でなくなって行きます。
ケアマネさん選びは親の介護をする上でとても大事なポイントと実感しています。
私がケアマネさんを選ぶ時の相談先や変更していい関係が築けるようになるまでの経緯をお話したいと思います。
ケアマネさんの選び方
まず、ケアマネジャー(以下ケアマネさんと略します)はお年寄りが少しでも快適になるように、また健康な生活を送れるよう、いろいろな介護計画を立てるのが仕事です。
依頼する時の条件は?
ケアマネさんをお願いするには、介護サービスを利用する方(お年寄り)が介護保険の〚被保険者〛であることが必要です。
被保険者であるということは、介護サービスが必要だという認定をして貰ったと言う事です。まだ介護認定を受けてない場合は〚介護保険の手続き〛の説明をご覧ください。
ケアマネさんを探す機関
ケアマネさんを探すには、
- 市町村の介護保険課
- 地域包括センター(要支援の場合)
などに行くと、〚介護保険事業所一覧〛という冊子を貰えます。その中には事業所が一覧になっていて住所、電話番号などが書かれています。
〚介護保険事業所一覧〛の中から、ご自身の条件に合う事業所を選んで、連絡をしてケアマネさんを選びます。
この〚一覧〛のなかで、実際に会ってみて、良いと思う方が見つからない場合は、家の近所を歩いて探して事業所の看板を見て、そのまま訪ねるというのも一つの手です。
また探すときに、電話での応対でどのような事業所なのかも、なんとなく感じることができます。
地域包括センターでは、ケアマネさんの資格もデータ化されていて、どんな介護経験があるケアマネを希望しているかを伝えると候補者を調べてくれます。私は母の健康管理に重きを置けるように、看護師資格のあるケアマネさんをお願いしました。
介護計画と介護保険サービス
ケアマネさんが決まれば、被保険者の方(お年寄り)の症状を伝えて、いろいろな介護計画を作成してもらえます。
介護保険のサービスの種類
ケアマネさんが実際〚お年寄り〛の健康状態をみて、適切な介護計画を立ててくれますが、通常介護している人の状況も良く考慮してもらうように、細かく説明する方が良いです。
- お年寄りの健康状態
- 家族の介護にかけられる時間
などの総合的な状況を考慮して、なるべく家族皆の必要なことに応じた、介護計画を立てて貰えます。
介護保険を使っても、勿論持ち出しはありますが、施設で運動の訓練を受けることで体力がついて、転倒を防げるというメリットにもなりますので、
- どの位の予算で
- どのようなサービス
と言うような相談していくのが良いと思います。お金がかかりますので、その辺はどの位までなら大丈夫なのかとお伝えすると、その予算にあった方法を調べてくれますよ(^^♪
具体的にお年寄りが受けられサービスには、
- デイサービス
- デイケア
- ヘルパーサービス
- お昼の宅配サービス
- 警報ブザー装置の設置
- 家の中に設置する器具や装置
などがあります。
〚デイサービス〛や〚デイケア〛に行くことにより、その間家族は自分の時間ができます。
また、お年寄りは外の世界と接触できる、施設に行ってお友達と話す機会ができます。
お友達がいなくなっている状況ですんので、すごく仲の良いお友達とはいかなくとも、同年代の人と話ができる環境は、心のバランスには良い事ですね。
その他に、ヘルパーさんのサービスをお願いして、
- 家事サポート
- 身体介護
- 生活サポート(外出、通院の付き添い、食事の介助など)
など、どのサービスにするのか、ケアマネさんに相談できます。
そのお年寄りに適合したサービスを受けられるようになります。
また家の中に設置する器具や装置については、器具のレンタル業者さんから
- 歩行器
- お風呂の中の椅子
などのレンタルをして貰えますが、レンタル業者さんも紹介してくれますし、それを使うことでの生活での健康管理も、ケアマネさんの介護計画の一貫です。
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介護保険の申し込み
サービスを受けるには、介護保険の被保険者である必要があります。
介護保険について
被保険者の認定を受けるには
- 認定調査依頼(訪問調査員の方が行う)
- 主治医の意見書を提出
の二つの書類が必要です。
必要書類を準備して認定審査を受けます。
介護保険の被保険者の認定では、被保険者になる方の介護度を判定します。その介護度に応じて
- 要支援者(1~2)
- 要介護者(1~5)
と言う様に、介護度が軽度な要支援者から介護がより必要と思われる要介護者、全体で7段階に判定されます。
介護度によって、受けられるサービス内容と、時間が違ってきますので、ケアマネさんが介護度に応じた計画を立ててくれます。
介護保険手続きの実際
認定申請の必要書類の提出先は、市町村の介護保険課です。
- 認定調査依頼書
- 主治医の意見書
介護保険課にこれら2点を提出するのを自分で行っても良いのですが、ケアマネジャーさんが代行して行ってくれます。
ケアマネさんが保険の申し込みもしてくれますし、最初にケアマネさんを選任するときに、保険の申し込みをするのが前提とお伝えすると、最初からまとめて行ってくれますね(^^♪
【体験談】両親の介護とケアマネさんと私
ここからは、私の体験談になります。
1.母の状態
管理人の母はすでに骨粗鬆症で膝がひどく湾曲して、もう杖なしで家の中も歩けなくなっていました。
そのようななか母は
- ハサミが使えない
- 爪切りで爪が切れない
- 食事中にお箸を落とす
などの状態になり、手が痺れてきたと言うのです。
普段一緒に住んでいないので、そのような症状だとは全く分からなく、整形外科へ診察を受けに行きました。そうすると〚手根管症候群〛と診断されました。
この手根管症候群とは、手をよく使う美容師さん、調理師さんに頻繁におこり、手にすごい痛みを感じて、もう仕事を断念せざるおえなくなると言う事でした。
餡を作るのに、大きな鍋に小豆を捏ねるなどの作業は、手のひらに圧がかかって、この症状になる典型的な例と聞きました。(今は機械作業ですが。。。)
そんな手を使う職業でなかった80歳の母がなぜ今になって、手根管症候群にならないといけなかったのかというと、〚杖〛を使っていたからなのでした。
杖をついている方の手の平にはものすごい力が掛かっています。膝が湾曲していると、真っ直ぐに歩けないので、どうしても杖を持つ手で体を支えることになるのです。
買い物に連れて行ってもらうときも、家の中でも、いつも杖を使って歩いていましたので、左手の手のひらの中央に毎回何キロもの負担が掛かってこんな症状となってしまったのでした。
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2. ケアマネさんを変えるに至った経緯
そんな手根管症候群という症状がでて、どうしたものかと考えていたら、整形外科の先生が病院のソーシャルワーカーさんを紹介してくれました。
〚ソーシアルワーカー〛さんに相談に行くと、レンタルで杖の代わりに使える歩行器があると言う事でした。
早速レンタル会社さんに連絡をして家に来てもらって、カタログを見せてもらい、実際にどのように使えるかを見せてもらったのです。
そうすると、
何種類か見せてもらったのですが、こんなタイプの歩行車があたのです(^^♪

アパートの中をこれで移動するようにすると、杖は室内で使わなくて済むようになったのです。
この歩行車でなら、グリップを両手で握るので、もう手の平に圧がかからないようになったのです。すごいと思いました。
そして、この歩行車の利点は、座イスになっている部分にお茶椀などの食器を乗せて移動できるのです。
片手で杖だと、もう片方の手でお味噌汁は運べません。これで食器を運ぶことが出来るようになったのです。
では何故こんな便利なものがあるのに、ケアマネさんは杖をついている母に提案しなかったかと疑問に思いました。
それまではこのタイプの歩行器を母は何年も使っていたのです。これでは食器が運べないのすね。。。
画期的な歩行器を発見して、レンタル契約をする際に、ケアマネさんへの通知が必要ですので、今度このタイプに歩行器を変えようと思いますと連絡したら、
〚ああ、そうですか良かったですね〛という反応だったのです。
この歩行車をなぜ紹介してくれなかったかの疑問が残り、ケアマネさんを信頼をするのはもう無理と考え、ケアマネさんを変更することにしました。
3. ケアマネさんに頼んだこと
以前のケアマネさんがリスクを取らないように、歩行器を薦めて貰えなかったので、新しいケアマネさんへは、いい情報があれば、とりあえず教えてもらえるようにお願いしました。
歩行器を使った場合、お年寄りはブレーキをかけ忘れて、そのまま前へつんのめるということが年に1,2回はあるということです。
転んでしまうのは、やはりどう気をつけても、実際に年に1度や2度はあります。でも手根管症候群を悪化させるよりは、この歩行器を使う方が今のところ良い状態です。
まとめ
介護のことは、自分自身で勉強していくと、どのようなサービスがいいのかわかってくる部分が多いです。
ヘルパーさんも一緒ですが、ケアマネさんも最初から波長が合う方には会えないかもしれません。
変えるときの注意点は、どのケアマネさんも完璧ではありませんので、言って貰えなかったと感じる事があれば、話し合って行くのが一番良いと思います。
今のケアマネさんは、〚緊急通報システム〛といって、非常時にお年寄りがブザーで助けを呼べるボタン付きのブザー装置も紹介してくれました。
親の遠距離介護には不安も少くなくなるというものです。
また、年配のケアマネさんは、お年寄りの気持ちを分かってくれるというのがあるのかもしれません。
頼りにできるケアマネさんはありがたい存在です。