切り干し大根は大根を切って干したものですが、大根は天日にあてて乾燥させると、栄養価が『ぐ~ん』と上がります。
野菜を太陽にあてるのですから、あるビタミンは失われますが、その反面アップする栄養価もあるということです。ただし、この切り干しに限っては、上がる栄養価の方が多いのです。
上がる栄養素の中にカルシウムもあります。
骨粗鬆症が気になっている方もいるかと思いますが、カルシウムを摂取するにはこの切り干し大根も良いのですよ(^^♪
便秘が気になっている方にも、食物繊維をとる事ができますので、なにか『万能選手』と感じるほどの食べ物なのです。
では早速そんな万能選手の栄養と効能をみてみましょう♪
切り干し大根と大根の栄養価
まずは、「大根」と「切り干し大根」との栄養の違いを見てみたいと思います。
切り干し大根の増える栄養価
栄養価面では、大根が切干大根になると
- 骨や歯を丈夫にするカルシウムは15倍
- 悪性貧血を予防する作用がある鉄分は32倍
- 代謝を促進するビタミンB1とB2は10倍
になります。
ビタミンの含有量を表にしました。内容は以下の通りです。
【100g当たりの含有量】
100g当たり | 100g当たり | |
生の大根 | 切り干し大根 | |
ビタミンB1 | 0、02mg | 0、33mg |
ビタミンB2 | 0、01mg | 0、20mg |
ナイアシン | 0、2mg | 4、6mg |
ビタミンB6 | 0、05mg | 0、20mg |
葉酸 | 33μg | 99μg |
パントテン酸 | 0、11mg | 1、40mg |
ビタミンC | 11mg | 3mg |
カルシウム | 23mg | 540mg |
マグネシウム | 10mg | 170mg |
リン | 17mg | 210mg |
鉄分 | 0、2mg | 9、7mg |
亜鉛 | 0、1mg | 2、1mg |
銅 | 0、02mg | 0、14mg |
マンガン | 0、04mg | 0、69mg |
水溶性食物繊維 | 0、5g | 3、6g |
不溶性食物繊維 | 0、8g | 17、1g |
〚参照元 :カロリースリム 切り干し大根〛 大根は切り干し大根にすると量が10分の1になってしまいます。大根のほとんどが水分ですので、干すと水分がなくなるからです。
しかし、太陽をあてることで、切り干し大根の殆どの栄養素が10倍以上になっているのがわかります。
10倍ってすごいです。トリックがあるのかと思います。
量が10分の1に減っていますので、生の大根を1キロ食べた以上に、栄養価が増えているのがわかります。
太陽の光はやはり偉大です。
ただ、全ての栄養かが増えるのはなく、ビタミンによっては減ってしまうのがあります。それはビタミンCです。
- ビタミンCは3分の1に減ります。
「ぬか漬け」もそうですが、野菜を「ぬか漬け」にすると、ビタミンCなどは、失なわれてしまいます。天日干しをしても、全ての栄養が増えるというわけではないという事です。
ですので、ビタミンCをうまく他の食材で補っていけると良いですね(^^♪
切り干し大根の食物繊維
食物繊維に関しては
- 水溶性食物繊維が6倍
- 不溶性食物繊維が20倍
になっています。
食物繊維は、コレステロールを体外に排出し動脈硬化を予防する作用や、便秘を改善して美肌にも効果的に働く成分ですので、毎日食べても良いくらいです。
食物繊維が豊富な食べ物は、食後胃や腸の中で水分を吸収し膨らみ、少量でも満腹感が得られるため、ダイエットにも効果的なのです。
ただお腹が膨らみますので、良いからといって、そればかり食べたのではお腹を壊したりもしますので、一日にやはり小鉢2杯までで十分です。
切り干し大根のカルシウム
野菜の切り干し大根にカルシウムが含まれているとは、なかなか想像しませんが、沢山含まれています。
カルシウムは骨粗鬆症にならないようにする大事な要素です。特に女性はいろいろな意味で、上手く摂取したいミネラルです。
- 骨や歯を丈夫にするカルシウムは15倍
大根も生で大根おろしにしても食べれますが、切り干し大根で食べると、簡単にカルシウムが摂れます。
では、切り干し大根の作り方をみてみましょう。
作り方
【切り干し大根の材料】 切り干し大根1袋 ニンジン1本 鶏肉100グラムか油揚げ2枚 こんにゃく、半分 干しシイタケ 3枚 ヒジキ 少し(いろいろなタイプのヒジキがでています) |
【作り方】
- 切り干し大根は、袋を開けて、水の入ったボールでもみ洗いをして絞ります。
- ヒジキを同じく切り干し大根と同じ要領で水洗いをして、水を切り絞ります。
- ニンジン、こんにゃく、油揚げか鶏肉を細切りにして、ごま油で鍋で炒めます。
- 干しシイタケを入れる場合は、さっと洗って、水につけます。
- ①の切り干し大根の戻し汁は別容器にとっておいて、水切りした切り干し大根と水切りしたヒジキ、④と⑤の材料を③に混ぜて炒めます。
- 一通り炒めたら、干しシイタケと切り干し大根の戻し汁で煮ます。
- お好みで、醤油、みりんを入れて15分中火で煮ればで出来上がりです。
えぐみが出ない様にするには、ごま油で炒めるのが良いですよ。
干しシイタケと切り干し大根の戻し汁があまれば、戻し汁旨味も栄養も詰まっているので、冷蔵庫で保存しておいて、その他の煮物やお味噌汁などに入れても美味いです。
ビタミンを捨てないで済みます。
野菜は天日干しをするとアップできるビタミンがありますので、他の野菜を家の中で天日干ししてみてはどうでしょうか?簡単ですよ。
人参の赤と切干しの茶とコーディネート
野菜は、切り干し大根だけではなくとも、天火干しにすると栄養価がアップします。
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両方とも、5mm位の幅に切って、網の上に置いて、太陽が出ている間に家の外に置くか、家の中で椅子などの上に置いて、1日~7日で乾燥させます。
半日ならまだ乾燥しきっていない生乾きな状態ですので、そのままお味噌汁へ入れても美味しいですし、野菜炒めにしても、そのままフライパンで炒めれば、いつもの野菜炒めよりコクが出ているのを感じますよ。
4日~10日したものなら、一度水でさっと洗って使います。お味噌汁でも、トン汁でも、美味しく頂けます。
人参は輪切りにして、天火干しにするとカールされるので、細切りより盛り付けには綺麗と思いました。
大根だけではなくとも、生の野菜や果物のほとんどは、水分が80%~90%含まれています。乾燥させることで、水分が抜けて、糖化されて甘味がさらに増し、栄養成分が凝縮されます。
ですので、切り干し大根などもお砂糖をいれなくても、甘味を感じますね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
スーパーで片隅に売られている「切り干し大根」は、目立って人気商品ではないですが、
- 骨や歯を丈夫にするカルシウムは15倍
- 悪性貧血を予防する作用がある鉄分は32倍
- 代謝を促進するビタミンB1・B2は10倍
と大根よりもこれだけの栄養がとれますので、安くて美味しくて嬉しいです。
じゃがいもの栄養について、こちら↓の記事にまとめました。