羊のチーズはフランスチーズの中でも深みがあるチーズです。
普段は牛乳で作られたチーズを食べることが多いですよね。
または、チーズは名前で選ぶことが多いと思いますが、羊とかヤギとかで選んでみると、味の違いを感じますね。
青カビチーズといえば、ロックフォールがありますが、このチーズは羊乳製です(^^♪
そこでこの記事では、普段何気なくたべている羊のチーズにはどんなものがあるのか、また日本ではまだ珍しい羊のチーズをご紹介します(^^♪
羊のチーズの特徴

羊のチーズの特徴は、臭みも味も牛に比べて強いです。
また数の面では、羊のチーズは牛のチーズに比べて数が少ないです。
羊の体は牛に比べて圧倒的に小ぶりだからです。
羊の1頭の生乳は牛に比べて20分の1、それで自ずと、種類も数も少ないのです。
それと、羊のチーズが作られているのは、フランスでも南に集中しています。
フランス南西の大西洋側のバスク地方、または東のアヴェロン地方など。
また、羊のチーズが数が少ないのは、羊の交尾の時期とも関係があり、それに応じて授乳時期があります。
- 牛は出産後10か月
- 羊は出産後5~7か月(12月~7月)
- ヤギは出産後8ヶ月(2月~10月)
となっており、ヤギと羊の授乳時期が短いことがわかります。
ですので、この時期にとれた生乳で作られたチーズには風味があります。
時期と量が関係して羊のチーズは値段も割高です(^^♪
具体的なオススメの羊のチーズをご紹介します。
おすすめの羊のチーズ
羊のチーズの生産地帯は、先ほどお伝えしたように、フランス南部、スペイン、ギリシャ、イタリアなのです。
それぞれの地域の羊の種類がいて、その羊乳で作られています。
ロックフォールチーズといえば、帽子をかぶった髭(ちょび髭みないな)の男性がイメージ像で使われていました。
1.ロックフォール
フランス南部のアヴェロン県のチーズで、発祥は11世紀とも言われている歴史を感じるブルチーズ。

羊のチーズは全体的に、ねばねば感がありませんので、ボロボロします。
ブルチーズで、牛乳で作られているチーズには、サントオギュールがあります。
牛なので、クリーミーです。

羊のチーズは、「ボロボロ」で、特徴ひとつです。
2.オッソー・イラティー
オッソー・イラティーは、バスク地方を代表する羊のチーズです。
白色というよりはクリーム色のチーズで、スライスすると、そのボロボロ感を感じられます。
このボロボロ感は牛のチーズにはありません。

とは言え、牛のチーズに比べて、蛋白質も脂質も多いのです。
羊のチーズは、コワン(かりん)という、砂糖でかりんを煮込んで固めたものと一緒に食べると、とても美味しいです。
3.フェタチーズ
フェタチーズは、ギリシャのチーズです。
キューブの形になった形のイメージ強いですが、平面になったのもあります。またオリーブオイルに漬けてあるのもあります。

フェタは、
- トマト
- キュウリ
- 玉ねぎ
- オリーブオイル
で食べるのが典型的なギリシャのフェタサラダです。
夏のチーズのイメージで、サラダの盛りつけにも簡単です。
4.マンチェゴ
マンチェゴはスペイン産の羊のチーズです。
フランス南部のバスク地方のオッソー・イラティーとピレネー山脈を挟んで、スペイン側にあるチーズです。
熟成期間の面では、3~4か月のマンチェゴ・クラドと、それより長くなったのがヴィエジョと言います。
マンチェゴはオッソーイラティー同様、コワン(かりん)のパテと、とても合います。
マンチェゴと、コワンをスライして、2~3センチくらいの四方形にスライスして、食前酒とあわせても美味しいです。
5.インディアサバル
フランスとスペインの間にあるピレネー山脈を挟んだ地域にも名産があり、スペイン側のバスク地方とナパーラ地方ゴイエリ渓谷にあるイディアサバル村にも、有名なチーズが。
ピレネー山脈にいる羊乳で作られ、羊がその暑さに耐えれるのが条件で、羊の種類が限られています。
ラチャ羊・カランサナ羊など、地方に特有の二種の羊乳を無殺菌のまま作ったチーズです。
チーズの表面は燻製(スモーク)されているのが特徴です。
ただ、スモークされているのですが、この地方の特有で、スモークが強くないのも特徴です。
絶品です(^^♪
6.トム・ブリュレ
これも羊乳のトムで、燻製加工がしてあります。といっても表面は燻製されていても、中は味はトムの味で、癖がないのが特徴です。
トムのずっしりとていますがとてもミルキーです。羊乳のトムはあまり紹介されていませんが、食感が柔らかく、燻製が程よい魅力的なチーズです。

燻製タイプのチーズはなにか、舌に後味が残るのをイメージしますが、ほとんど残り味がないような仕上がりになっています。
モッツァレラチーズの燻製タイプとは、食感も噛み応えもかなり違います。

トムは固いイメージがありますが、とても食べやすいです。
トムは牛乳で作ったタイプがあります。アルプス山脈のサヴォア地方のは牛乳で、ピレネー山脈のバスク地方などは、羊の違いがあります。 下のリンクは、サヴォアなので、牛乳のトムです。
7.ペコリーノ・ロマーノ
ペコリーノロマーノは、バスク地方から変わって、イタリアンのチーズです。
ずっしりとしたチーズで、外側は薄く、色はアイボリーで、内側が白っぽいクリーム色です。固くはありますが、羊乳特有の甘みとヨーグルトのようなほのかな酸味もあります。
熟成期間は最低でも4ヶ月~1年と幅があります。
8.ペコリーノ・ペパート
同じペコリーノの中に、コショウ粒入りがあります。ペコリーノ・ペパートと言います。

コショウが粒のまま入っています。丸ごとはいっているので、コショウ臭いのではと思いますが、粒ですので、逆に香りも抑えて目になっています。
ほんのりとしたコショウの香りがして、強めの赤ワインと良く合います。
9.ペコリーノ・オ・トリュフ
これも同じペコリーノですが、トリュフを挟んだタイプです。

チーズ入りトリュフのチーズは、出来上がった白カビのチーズに挟んで作る場合いが大いですが、これはセミハードタイプで、トリュフを入れて作りますので、トリュフの味も香りも濃厚です。
10. ブナコ
この記事で特におすすめなのが、このブナコです。コルシカ島のチーズのウオッシュタイプです。
味はマンステールに似ています。
マンステールは牛乳で、このブナコは生の羊乳で作っています。臭いもキツイく主張があるチーズです。
コルシカ島製だからでしょうか、力強いコクのあるチーズです。

コルシカ島のワインと是非一緒にどうぞ(^^♪
9と10のチーズが特におすすめですが、楽天にはありませんでした。
フランスでも専門店でないとおいていません。 楽天で販売される時があれば、リンクを載せます。
まとめ
いかがでしょうか、羊のチーズ10選です。
羊のチーズは、実際のところ数も種類も、牛のチーズに比べて少ないです。
ところが、実際に食べ始めるととても風味があり、味に特徴があるのを感じます。
食感としては、牛のチーズに比べてあっさりとした歯ごたえがあり、しかし味がとても濃いと感じます。
合わせて食べるとしても、コワン(かりん)のジャム(パット)とも良くあいますし、牛のチーズあい風合いがあります。
種類としては少ないのは、生産が南フランスやスペインや、イタリアと、羊が住める地帯が限られているということがあります。
ですので、その分とても主張のあるチーズが作られていると言えます。