アペリティフの虜になりやすいですね。
クリスマスの時のホームパーティーに限らず、友達が来た時でも、やっと自分の時間ができたと「自分へのご褒美」の時間でも、「食前酒はどれにする?」と簡単に飲んで気分を良くできます。
大体まずは食前酒ってなんであるの?と思いますが、これはフランスでの食事の習慣です。
フランスは食事をとても大事にする国です。日本が大事にしないというのではなく、「ご飯の時間」を作って、みんなと話をしながらゆっくりご飯を食べます。
ご馳走にしなくとも、お話がつまみです。
食前酒を飲むときの雰囲気が良いと、実際食事も美味しくいただけます。
気取っているというイメージをもっている方もいると思いますが、そんなことはなくて、キャンプで芝生の上でも、裏庭でもどこでも、
「とりあえずビール」と注文するみたいな「とりあえずアペロ」です。
そんな食前酒にはどんなものがあるのか、意味も一緒に見てみましょう(^^♪
食前酒(アペリティフ)の意味
食前酒の特徴はなんと言っても、食欲を増進させる効果があることです。
フランス語で、「アペリティフ(apéritif)」は、食欲をそそるという意味ですが、アペリティフとは言わず、省略して「アペロ」と言っています。
テーブルに座って食事を始めるときに、「ボン・ナぺティ(bon appétit)」と言って、直訳すれば良い食欲ですが、まさに、食事を美味しくいただくために、飲み物でまずスタートです。
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綺麗な飲み物はを気もちをゆっくりとさせる効果があります(^^♪
では、具体的ないろいろな食前酒をご紹介します。
アペリティフの種類
綺麗系ならどんなのがある?
シードル(リンゴ酒)は、ブルターニュ地方のクレープを食べる時に、わき役で出てくる飲み物ですが、カシス液を使うと綺麗になります。
シードル・ロワイヤル
シードルはリンゴ酒です。ブルターニュ地方は日射量が少なくて、ブドウの栽培には適していません。
それでワインが作れなくて、リンゴ酒の生産をしています。
普通は、このようなシードルを大きいコップで飲みますが、グラス次第で綺麗になります。

こんな細長の感じのグラスで、カシス液を入れるとかなりおしゃれですね。
カシスとシードル酒を混ぜると「シードル・ロワイヤル」の出来上がりです。
シャンパンにもカシス液を入れると、「キール・ロワイヤル」になりますが、同じ要領です。
キールとキール・ロワイヤル
シャンパンはそのまま飲むだけで美味しいですが、カシス液をいれると、ピンクになって綺麗ですね。

「キール」は、白ワインにカシス液をいれたもの、「キール・ロワイヤル」はシャンパンにカシス液を入れたものです。
奥のピンクの飲み物は、キールで、手前がクレモンです。
クレモン
クレモンは発泡酒の一種類です。シャンパンはシャンパーニュ地方の発砲酒でとても有名ですが、シャンパーニュ地方以外の地域で作ったものは、シャンパンと命名でくなく、ただの発泡酒になります。スパークリングワインですね。
その中で、ロワール川のクレモンが一番有名ですが、アルザス地方でも作っています。


クレモンの値段は、高くなるとシャンパンと同じ位になりますが、普通は3分の1位です。このクレモンはロゼクレモンで、カシス液をいれたのではなく、作る段階でロゼにしてあります。

シャンパーニュ地方に、「ビスキュイ・ドゥ・ローズ」といって、ピンク色をしたサクサクとしたビスケットがあります。
パーティーなどをするときは、食前酒の時におもてなしなどをすると、「おっしゃれ~」な演出ができます。
このビスキュイ・ドゥ・ローズは、歴史もあるビスケット菓子でずっと人気があります。
シャンパンのロゼ
シャンパンはなんといっても、ワインを押しのけて、食前酒には人気ナンバーワンの飲み物です。値段が高いのは、泡が繊細でのど越しが良いのと、後に舌に苦みが残りません。

シャンパンのロゼは、カシス液を後で入れているのではなく、作る段階からロゼ(ピンク色)です。
シャンパンのブリュット
色目がついていなくとも、それだけ美味しいのがシャンパンですね。

シャンパンが食前酒で一番愛用されるのは、その安定した味です。飲みごしが良いです。このクープ型(平べったい)ので飲むと、もっと気持ちがゆったりします。働いた後の一杯は気分がいいですね。疲れを取ってくれます。
シャンパンを注文するときは、「ユンヌ クープ シルヴプレ シャンパンを1杯ください」というときに、クープはこの平べったいグラスです。
しかし、通常は長さにして縦、8㎝くらいのグラスで出てくることがほとんどです。

のどが渇いていると、あっという間に飲んでしまいますが、ゆっくり飲んでいると、平べったいクープ型は、泡が飛んでしまいます。
ですので、こちらのフリュートに近い細長の方が良いようですね。
ワインの食前酒ならどんなの?
ワインを食前酒に飲むなら、甘めワインがオススメです。
ショーム
甘口のワインというと、ボルドーワインの貴腐ワインが有名ですが、ロワール川の「コトー・デュ・レイヨン」という地域に、ショームという甘口のワインがあります。
ロワール川はボルドーにくらべて、日射量も少ないのと、日差しも強くないので、それ程甘くなりません。そこが上品です。
コトー・デュ・レイヨンで甘口のワインが出ていますが、ショームがそのなかでもバランスが取れていて上品は味で優勢です。

甘め控えめで、食前酒をという方にはピッタリです。ただ値段が高く、フランスでも一本
30ユーロはしてしまいます。
ブランケット・ドゥ・リムー
ブランケット・ドゥ・リムーも発泡酒です。日本ではシャンパンに比べると、知名度がすごく低いです。そんなに宣伝されていないのも事実です。
シャンパンはどちらかというと辛口ですが、このブランケット・ドゥ・リムーは甘口になります。飲み口は、はちみつやリンゴの風味があります。

先ほど、シャンパンとクレモンをみましたが、どちらもドライです。発泡酒で自然なリンゴの味覚を感じるのは、このリムーだけです。
泡も上品です。管理人一押しのおしゃれな発泡酒です。
ブランケット・ドゥ・リムーは、値段も本当に手ごろなのが良いですね。
アペロと一緒に食べるもの
スナックだけでもいいですし、ちょっと凝ったものもありですね。シャンパーニュ地方のランスのピンクのビスキュイ・ドゥ・ランス(先ほどのピンクのビスケット)もおしゃれです。
小さなパイ生地にちょっと海産物などをのせたのもや、パテなども合います。

カナぺは、台の色を変えて上に乗せる色目でプレゼンが綺麗に映えます。

パテトマトは簡単です。

モッツァレラチーズの丸型とトマト(細かく切って似たもの)を小さな容器にいれたもの。

飲みものだけという人もいますが、出しておけば、食べたい人が食べますので、後はおしゃべりに集中できます(^^♪
まとめ
いかがでしたでしょうか。
食前酒を楽しむ習慣は、フランスは勿論ですが、ラテン系の国で定着しています。
広い庭で(裕福といういみではなく)そこで、ゆっくりと食前酒を飲んで、ああだこうだと言って、ご飯を楽しむというのは、いまのようなストレス時代にはとても有効なツールかと感じます。
実際に、綺麗に飾り付けをして飲むと気分がよくなります。毎日忙しいですが、金曜日の夜などでも、家族と良いひと時をもてるように、また頑張った自分にご褒美を上げるのにも良いと思います。
飲みすぎには注意をして、お好きな食前酒が見つかると嬉しいです。